last updated on Thursday, 01-Apr-2004 09:43:50 JST

イメージングリオメータ


リオメータとは

 リオメータ(Riometer; Relative Ioinospheri Opacity METER)は、一般に、上空より到来する電波(約20--50MHz帯)の雑音を地上で測定する。

 宇宙の天体などから発生する電波雑音(銀河雑音・宇宙電波等と呼ばれる)は、宇宙空間の特定の方向を測定すれば一定である。

 地上で測定すると、地上高度80〜90km付近の大気が紫外線・宇宙線などによってプラズマ(電離した大気)になっているため、銀河雑音の一部が吸収される。この電波吸収量は、大気の状態によって細かく変動することがある。これを利用して、地上での銀河雑音の測定により、超高層大気中のプラズマのじょう乱が測定できる。極域では 、オーロラに伴う大気の変動の電波観測が可能である。




情報通信研究機構(NICT)のイメージングリオメータ

IRのアンテナアレイ
アラスカに設置されたイメージング
リオメータのアンテナアレイ

256本のクロス・ダイポール(ターンスタイル)アンテナが16X16の正方アレイとして設置されている。他のイメージングリオメータ・アンテナが最大64素子であるのに対し、256素子アレイ・アンテナは現在、世界最大のものである。
 NICTのイメージングリオメータは、アンテナビームを1秒以内に約200方向にスキャンし、天空の広い範囲における銀河雑音の変動をモニターする。これにより電波強度変動の水平2次元マップが毎秒、作成できる。
 NICTのシステムは1995年10月よりアラスカ・ ポーカーフラット(北緯65度)に設置され、以来、連続的に稼動している。水平範囲400km四方の下部電離層の電子密度変動を主に観測する。空間分解能は天頂方向で6度(11km)であり、電波吸収量の最小検出感度は0.1dBで、1秒ごとに24時間連続観測を行っている。

パラメータ
観測周波数 38.2MHz ±620kHz *
アンテナ 256(16x16)クロスダイポールで構成された正方フェーズドアレイ
アンテナビーム バトラーマトリクス(256ch入力、16ch出力)、電力半値幅:両側6°
ビームスキャンレート 1,2,4,8 秒に1回全天スキャン*
受信機 バンド幅10,30,100,200kHz*、
時定数:10,20,40,80msec*
感度:0.05dB (バンド幅200kHz、時定数40ms時)
(*は計算機制御が可能な項目)



観測例


イメージングリオメータで観測されたオーロライベント。右列がアラスカ大学のカメラ、
左列がNICTイメージングリオメータによる全天イメージ。上から下に1分毎のデータが並ぶ。
両者はほぼ同じオーロラの形をとらえているが、微妙な差異はまた、オーロラの発生メカニズムや、
オーロラのエネルギーが地球大気に及ぼす影響についての情報を含んでいると考えられている。




[データプロットのアーカイブ]
1分ごとデータを24時間毎に時系列プロットしたGIF/PSファイルのアーカイブ
[データプロット]
日時指定可能なインタラクティブデータブラウザ
[データダウンロード]
登録済みユーザによる数値データのダウンロード